INTERVIEW インタビュー

虎の穴ラボCTOインタビュー

「クリエイターのファミリーになる」を社是として掲げ、クリエイターやユーザーが楽しめるサービスを次々生み出してきた当社。
Webサービスの開発・運用を担うエンジニア組織、「虎の穴ラボ株式会社」は元々「ユメノソラホールディングス株式会社」の一部署でしたが2019年10月に分社しました。
そこで、CTOを務める野田に、虎の穴ラボの設立背景・今後の展望・メンバーについてなど詳しく聞いてみました。

野田 純一 (のだ じゅんいち)
虎の穴ラボ株式会社 CTO
2016年10月入社

制約がある限り、エンジニアが幸せに仕事のできる環境を作ることは出来ないという想いで分社を決意

■自身のキャリアと虎の穴ラボについて

まず、虎の穴ラボのCTOに就任することとなった経緯と経歴を簡単にお話しすると、大学卒業後、プログラマーとしてのキャリアを積むため受託開発の会社に入社しました。

数年間、受託開発を行っていく中で、モダンな開発や自社サービスに携わりたいという想いを抱くようになりDeNAにジョインしました。しばらくゲーム開発に携わりエンジニアとして充実した日々を送っていましたが、より自身の知見を広げたいと思い、GMOへ入社。

GMO社では、アドテク開発や研究を行っていた傍ら、余暇時間で勉強会へ足を運んだり、アニメ・漫画×ITのコミュニティーを作って何か新しいことが出来ないかと奮闘していました。

そこで、虎の穴の社員と知り合って、アニメ・漫画とITを組み合わせた事業を虎の穴で一緒にやらないかという声掛けが、入社のキッカケです。

入社までに半年程考えましたが、決め手となったことはやはりコミュニティーを作るほど興味のあった「アニメ・漫画×IT」を趣味ではなく事業としてできる事と、私自身、秋葉原が大好きという事もあり、アキバで働けるという事が大きな魅力でした。

それに、将来的にはこの業界で働くという目標があったので、タイミングも良かったと今では思います。

 

当時のエンジニアは私1人だったので、開発と並行して採用活動からスタートしました。

認知拡大を目的に毎月説明会を開催したり、カンファレンスへ出資し、スポンサーとして多くの方の目に触れるシーンを作っていきました。

その甲斐あってか、虎の穴がエンジニアを募集するという新たな試みに賛同し、興味を持ってくれた方をメンバーとして数人迎えることもでき、エンジニア部門が確立していきました。

ですが、1年程経ってこのままでは採用が難しいと直面した出来事は、虎の穴が小売業であるが故に、制度の制約に縛られるということです。

その制約がある限り、エンジニアが幸せに仕事の出来る環境を作ることが出来ないと思ったので、福利厚生や就業規則、評価制度をエンジニアに合わせて変えるという判断をしました。

しかし、それらを変えるとなったとき、「虎の穴」という会社の中で全てを変えるには限界が見えてきたと感じたので、2019年10月に「虎の穴ラボ株式会社」として分社化することを決めました。

その後、エンジニアが働きやすい環境を作るための制度作りや実現に奮闘しましたが、今いるメンバーや、今後入ってくれる仲間の為にも出来る事はしたいという気持ちで進めました。

 

 

虎の穴ラボでは、チームで働く事を重視し、技術をサービスに活かしてユーザーに届ける事を目的としている

■サービスとメンバーについて

虎の穴ラボでは主に、「とらのあな通販」の開発と、クリエイター支援プラットフォーム「Fantia」開発の2軸です。

どちらのサービスにも共通しているのは、エンジニアだけでなく運用部署と協力しながら開発を進めるという事。

エンジニア主体で進めるシーンも多くありますが、ユーザーの求めている事に対して100%以上で応えたいという全社の想いのもと、そのような体制で開発を行っています。

 

今後としては、コロナ禍でリアルイベントが開催できないという状況がある中でも、何らかの形でイベントなどが開催できるようサポートしていきたいという想いがあります。

エンジニアの採用をしているのは、今後のサービス拡大のためにもまだまだ仲間が必要という背景があるからです。

 

そのようなサービスの開発に携わるメンバーの特徴としては、出てくる意見や提案の中に否定的なものが少なく、前向きな内容が多いことです。

全員が穏やかな性格で意見の衝突が少なく、出た提案に対してどれくらい現実的に出来るかを考えられることや、論理的に話ができるので言い争いがないことも大きな特徴かもしれません。

それから、アウトプットをすることに対しては長けています。

学ぶ姿勢があり、それを共有し全員が成長していくという点は、私からそうしていこうと言って始まったことではなく、メンバー間で触発されて出来た文化です。

メンバーは全員、サービスに対しての愛がとても大きく、好きなサービスに関われているということ自体がモチベーションになっているという話もよく耳にします。

好きだからこそ、新たな提案・企画から開発まで、関係者を巻き込み実行してくれているのでとても頼りにしています。

企画者だけでなく、良いものを作ろうと協力するメンバーばかりなので良いチームだなあと感じます。

 

これから虎の穴ラボにジョインしてくれる方にも、今あるとらのあなのサービスが好きだという方を望んでいますし、そうでなくても「こういうオタク向けのサービスを作りたい、もっとこうすれば良いものが作れるのでは」というアイデアを持って実現できる方は活躍できます。

もちろん最新技術を習熟してほしいのですが、それよりも重要なのはサービスに対しての理解と事業を伸ばすことのできるエンジニアです。

やはり、プログラミングだけ、技術だけを重視している方は採用には至りません。

虎の穴ラボではチームで働くことを重視しているし、技術をもってサービスに活かしてユーザーに届ける事を目的としているのでそのように考えています。

 

 

 

1on1でメンバーから聞いた言葉に対し、責任をもって改善を続けていくことが何よりも重要だと考えている

■CTOとしての業務内容と大切にしていること

ざっくりとした私の業務内容は、仕様・要件の大枠をまとめてメンバーへ連携することや、とらのあなとしての事業選定、虎の穴ラボの制度作り・改善、Webサービス全般の売上管理、定期的なメンバーとの1on1など。

その中でも特に大切にしているのは、毎月1回は必ず時間を取って行うメンバー1人1人との対話です。

虎の穴ラボは出来たばかりの組織なので全員と作り上げていきたいと考えているので、大切にしています。

出てきた課題や意見は改善していけるように努力しますし、それが100%は出来なくても、少しでも絶対に改善をしています。

せっかく何かの縁で一緒に仕事をしているメンバーには長く続けてほしいので、聞いた意見は見逃すことのないように責任を持って改善を続けていくことが何よりも重要だと考えています。

その上で心掛けている点としては、当たり前ですが話しやすい雰囲気を作ること。

そうでないと本音で話せるいいチームは作れませんから。

 

そんな虎の穴ラボの課題としては、エンジニアがまだまだ多くないので形にしたいことに対して100%取り組めていないことです。

今後は、とらのあなのデジタルトランスフォーメーションを進めていかなければならないと考えています。

元々その計画はあったものの、コロナ禍ということもありスピード感を持って進めていかなければいけないという状況で、とらのあなとしての事業転換が迫られています。

これから、デジタルトランスフォーメーションを進めていくとなれば、よりメンバーを増やして加速させたいという想いこそが、エンジニア採用を強化している理由です。

 

 

 

 

自社開発ならではの楽しさや、やりがいは日々の業務の中にたくさん転がっている

■虎の穴ラボならではのやりがいと楽しさ

作ったプロダクトに対しての反応が早いので、リリース後にTwitterでユーザーのリアルボイスが見えたり、オタク系のニュースサイトで取り上げてもらえることも虎の穴ラボならではの喜びです。

普段から見ているオンラインメディアに取り上げられることがとても多いので、オタクなエンジニアの方にとっては面白いと思える環境です。

それから、途中でもお話ししたように採用活動もエンジニアを中心として積極的に行っているので、技術書展に出典したり、何かしらのスポンサーになることも多くあります。

技術書展に出展する際には、自分たちも技術書を作るので、開発だけではない楽しさを味わうことも出来ます。

 

それに、私が虎の穴で働きたいと思った理由の1つでもあった、会社がアキバであるということ。

今はテレワークが主流にはなっていますが、アキバが好きな人にとっては好きな地で働けるということも魅力ではないでしょうか。

忘れてはいけない魅力のひとつが、社内で話している業務内容が全てオタク関連の中身ということですね!

興味のある事だからこそ、仕事内容もすんなり頭に入ってきて、仕事として業務を理解する、という考えではなく、趣味を全面的に仕事へ活かせるという考えができるので本当に楽しいです。

 

エンジニアとしてのやりがいは日々の中にたくさん転がっています。

例えば、通販・Fantiaは規模が大きいサービスだからこそ、大規模な負荷の対応をする事や、負荷が急激に高くなる事を回避するシチュエーションも出てきます。

そんな時こそ、大規模サービスを運営している実感がありますし、ノウハウを活かして対応できたときには自信にも繋がります。

 

それから、比較的新しく作るサービスや機能も多いので、0から作る・作り直すときには自分で設計して実装するというやりがいを感じるシーンもあります。

その気になればエンジニアでも企画から要件まで責任を持って回すことが出来る分、開発段階だけでなく、その後もサービスを成長させていくこともできます。

これは自社開発ならではかもしれませんね。

また、とらのあなのサービスを作るという事は、非エンジニアである他部署から依頼を受けるということ。

受け取った要件は、まとまっていないことも多々あるので、エンジニアの知識を盛り込みつつ、きちんとまとめていくことも自社開発あるあるですね。

 

その他、新たな試みとしてテレワークを導入したのが2020年4月。

今までは仕事の合間や終業後に雑談をすることもあったのですが、テレワークになってからは雑談が減ったと感じることもあるので、月に数回、メンバーとオンライン飲み会でラフなコミュニケーションを取ったりもします。

そこで話題となることは、勉強時間が増えたという話が多かったり、出社の必要がなくなったからよく寝るようになったとか、自炊を始めたとかそれぞれ時間の使い方が違って面白いなと思ってます。

今まで全く行ったことのなかったテレワークを取り入れたことで変化はいくつもありましたが、一番大きな変化は余暇時間が増えたことかもしれないですね。

変化した部分をもう1点あげるとしたら、紙ベースのやり取りがほとんどなくなったということです。

仕様書の一部は紙ベースで行っていたのですが、テレワークになってそれが物理的に出来なくなったことがキッカケとなり現れた良い変化だと思います。

 

 

 

とらのあなのサービスに対して愛をもって携わり、成長させてくれる仲間を迎えたい

■未来の仲間へのメッセージ

通販もFantiaも伸びているので、エンジニアとしてどんどん成長しているサービスに携われることは魅力だと感じています。

それだけではなく、新しいサービスを自分から提案できる環境にある為、企画・提案した内容を実現することも可能です。

元々が0から始めた組織ということもあり、エンジニアの採用だったり新しい働き方自体をハックすることに興味のある方、テレワークでいかに効率よく働くかという事や、もっとこういう制度を取り入れた方が良い等を進言していきたいという方にもおすすめです。

アニメ・漫画・同人が好きな方にとっては楽しめる環境です。

だからこそ、とらのあなのサービスに対して愛をもって携わり、育てたいと思ってくれる方、ユーザーが楽しいと思えるサービスを持っているスキルを駆使して反映させてくれる方を迎えたいと思っています。

これからの虎の穴ラボ、とらのあなのサービスを共に作ってくれる仲間を待っています!

 

虎の穴ラボでは「IT×アニメ漫画で業界に革命を起こす」を使命とし、クリエイターの幸せにもっと寄り添う世界一のクリエイター支援企業になるため、新たな仲間を募集しています。

■募集職種一覧
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■CTOインタビューVol.2はこちら
https://yumenosora.co.jp/archives/tora-lab/2009